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AIに入れてはいけない情報|社内ルールの作り方

2026-08-23読了 約11MIKAWA AI PICKS編集部

→ 東三河エリアの事業者様は、AI顧問サービスの無料相談から

AIに入れてはいけない情報チェックリスト|社内ルールの作り方のサムネイル
画像は生成イメージです。
この記事でわかること
  • AIに入れてはいけない情報の5区分チェックリスト
  • 個人情報保護委員会・IPA・AI事業者ガイドラインが示す前提
  • 個人プランと法人プランで「学習に使われるか」が変わる
  • 勤務先で使うなら上長確認が先
  • 社内ルールを5ステップで作る手順とプロンプト

結論から書きます。AIに入れてはいけない情報は「個人情報」「取引先の機密」「自社の営業秘密」「認証情報」「他人の著作物」の5つです。この5つを外した上で、会社として「どのツールを」「どの設定で」「誰の許可で」使うかを決めれば、現場は安心して使い始められます。

逆に言えば、「なんとなく危ないから禁止」も「便利だから各自の判断で」も、どちらも事故の入口です。この記事では、公的機関が示している前提を一次情報で確認し、入れてはいけない情報をチェックリストにし、社内ルールを作る手順まで落とし込みます。

よくある悩み:便利なのは分かった。でも何を入れていいのかが分からない

議事録の要約、顧客へのメール下書き、見積書の整理、介護記録の文章化。AIが役に立つ場面は、ほとんどが「社内の実データ」を扱う場面です。だからこそ、使い始めた途端に「この情報、入れていいのか」という判断に毎回ぶつかります。

三河の中小企業で言えば、製造業なら取引先から預かった図面や単価、建設業なら現場写真に写り込む近隣の住宅や車両、介護・医療なら利用者の記録、士業なら顧問先の数字。どれも「AIに整理させたい情報」であると同時に「外に出してはいけない情報」です。

なぜ「禁止」だけでは解決しないのか

社内で「AI禁止」とだけ決めると、多くの場合、使う人は減らずに「見えないところで使う人」が増えます。個人のスマホから無料版に入力されると、会社側はログも設定も確認できません。IPAも、業務で生成AIを使うなら会社が管理するアカウントを使うことの重要性を挙げています。個人アカウントだと、退職時のアカウント停止やログの確認、利用範囲の把握ができないためです。

一方で「各自の判断で」も危険です。同じChatGPTでも、個人プランと法人プランでは入力データの扱いが違います。何を入れてはいけないかを人の判断に任せると、線引きは人によってばらつきます。必要なのは「禁止」でも「自由」でもなく、「入れてはいけない情報の一覧」と「使ってよいツールと設定」を会社として決めることです。

まず一次情報で確認する:公的機関は何を言っているか

社内ルールを作る前に、根拠になる公的情報を3つ押さえておきます。いずれも公式サイトで原文を確認できます。

公的機関が示している前提(一次情報の早見表)

個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」(2023年6月2日)
何を言っているか
個人情報取扱事業者が個人データを生成AIに入力する場合、利用目的の達成に必要な範囲にとどめること。本人の同意なく入力した個人データが、応答以外の目的(学習など)で取り扱われる場合、個人情報保護法に違反するおそれがあると注意喚起。
社内ルールでの扱い
顧客・患者・利用者・従業員の個人データは、原則として入力しない。入力が必要な業務は、学習に使われない設定のツールに限定し、利用目的の範囲内かを確認する。
IPA「AI利用者のためのセキュリティ豆知識」(2026年4月2日公開)・「テキスト生成AIの導入・運用ガイドライン」
何を言っているか
クラウドAIに営業秘密を教えないこと、業務利用は会社管理のアカウントで行うこと、使ってよいサービス・禁止事項・報告手順を定めた利用ポリシーを作ること、出力内容の事実確認を行うことなどを挙げている。
社内ルールでの扱い
「使ってよいサービスの一覧」「禁止する入力」「困ったときの報告先」の3点を、社内ルールの必須項目にする。
総務省・経済産業省「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」(2026年3月31日)
何を言っているか
AIを開発・提供・利用する事業者に向けた国内共通の指針。利用者にも、個人情報・機密情報の適切な取扱い、組織内の運用ルール策定、従事者への教育などの自主的な取り組みを求めている。
社内ルールでの扱い
「ルールを作って終わり」ではなく、従業員への説明と定期的な見直しをセットにする。
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補足:上記は記事執筆時点(2026年8月)に各公式サイトで確認した内容の要約です。制度や資料は更新されるため、社内ルールに引用する際は必ず原文の最新版を確認してください。リンクは記事末尾の参考情報にまとめています。

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AIに入れてはいけない情報チェックリスト(5区分)

公的情報の前提を踏まえて、入力前に確認する5区分を表にしました。「区分」だけだと現場で判断できないので、三河の業種で実際に持ち込まれやすい具体物を添えています。

AIに入れてはいけない情報 5区分

  1. 1個人情報顧客名簿・介護記録・履歴書
  2. 2取引先の機密図面・単価・NDA対象の資料
  3. 3自社の営業秘密原価表・顧客リスト・事業計画
  4. 4認証情報ID・パスワード・口座番号
  5. 5他人の著作物有料レポート全文・他社マニュアル
▲ 入力前に確認する5区分。迷ったらこの図に当てはめ、どれかに該当すれば入れない。

AIに入れてはいけない情報 チェックリスト

1. 個人情報(顧客・患者・利用者・従業員)
具体例(業種別)
顧客名簿、介護・看護の記録、患者情報、履歴書、給与情報、従業員の評価、クレーム対応で出てきた個人の氏名・住所・電話番号
判断の目安
原則入れない。どうしても必要なら氏名・連絡先・生年月日などを置き換えてから(仮名化)。法人契約で学習に使われない設定のツールに限る。
2. 取引先の機密(NDA対象)
具体例(業種別)
取引先から預かった図面・仕様書・単価、見積の根拠、元請から受けた未公開の工程表、顧問先の決算データ
判断の目安
秘密保持契約(NDA)に「第三者への開示」の条項があれば、外部サービスへの入力が抵触する可能性がある。契約書を確認し、不明なら入れない。
3. 自社の営業秘密
具体例(業種別)
原価表、顧客リスト、未公開の事業計画・新商品情報、独自のレシピ・配合・加工条件、価格交渉の経緯
判断の目安
「外に出たら困るか」で判断する。出たら困るものは、個人プランの無料版には入れない。
4. 認証情報・アクセス情報
具体例(業種別)
ID・パスワード、APIキー、銀行口座・クレジットカード番号、社内システムのURLと接続情報
判断の目安
例外なく入れない。エラー文や設定画面のスクリーンショットに写り込むことがあるので、貼り付ける前に目視で消す。
5. 他人の著作物・契約で再配布が禁止されたもの
具体例(業種別)
購入した有料レポートの全文、会員制サイトの記事、他社のマニュアル、使用許諾の範囲が不明な画像
判断の目安
自社で作ったもの・公開されている一次情報・許諾を得たものに限る。要約目的でも全文入力は避ける。

このチェックリストは「入れてよい情報」を狭めるためのものではありません。逆に、この5区分に当たらない情報、つまり自分で書いた文章の下書き、公開されているマニュアル、一般的な質問であれば、安心して使ってよい、という線を引くためのものです。

ツールと設定で「学習に使われるか」は変わる

「入力した内容がAIの学習に使われるか」は、同じサービス名でもプランと設定で変わります。社内ルールでは、ツール名だけでなく「どのプランを、どの設定で」まで指定する必要があります。主要3サービスの公式情報を整理します。

学習に使われる?はプランと設定で変わる

個人プラン
  • 学習に使われる場合あり
  • 設定でオフにできる
  • 業務データには向かない
法人プラン
  • 初期設定で学習に使わない
  • 会社管理のアカウント
  • 業務で使うならこちら
▲ 同じサービス名でも、個人プランと法人プランで入力データの扱いが変わる。業務で使うなら法人プランが基本線。

主要AIサービスの「学習利用」の扱い(公式情報ベース・2026年8月確認)

ChatGPT(OpenAI)
個人向けプラン
設定の「データコントロール」で「すべての人のためにモデルを改善する(Improve the model for everyone)」をオフにすると、以後の会話は学習に使われない。
法人・業務向けプラン
ChatGPT Team・Enterprise・Business・APIは、初期設定で入力と出力をモデルの学習に使わないとOpenAIが公式に明記している。
Claude(Anthropic)
個人向けプラン
Free・Pro・Maxは、プライバシー設定の「モデル改善」で学習利用を許可するかを自分で選ぶ。シークレットチャットは設定に関わらず学習に使われない。
法人・業務向けプラン
Claude for Work(Team・Enterprise)とAPIは、初期設定で入力と出力をモデルの学習に使わないとAnthropicが公式に明記している。
Gemini(Google)
個人向けプラン
個人アカウントのGeminiアプリは、アクティビティ保存がオンだと会話がサービス改善(生成AIモデルの学習を含む)に使われ、一部の会話は人間のレビュアーが確認する。設定でオフにできるが、安全対策のための処理は残る。
法人・業務向けプラン
Google Workspace版のGeminiは、組織のデータを組織外でのモデル学習に使わず、人間のレビューも行わないとGoogleが公式に説明している。

ここから言えることは一つです。業務で使うなら、会社が契約した法人プランを、会社の管理するアカウントで使うのが基本線になります。無料の個人プランで業務データを扱う前提のルールは、設定の違いを従業員全員が正しく理解していないと成り立ちません。

ツールを選ぶときの確認項目は3つに絞れます。入力データが学習に使われるか(公式のデータ利用ポリシー)、データがどこに保管されるか(保管場所と保持期間)、第三者認証や監査報告を公開しているか(SOC 2やISO 27001など)。この3つが公式サイトで確認できないツールは、業務データを入れる候補から外します

AIに任せること、人が確認すること

AI・人・会社の役割分担

AIに任せる
  • 要約・言い換え
  • 下書きの生成
  • ルール案のたたき台
人が確認する
  • 5区分が入っていないか
  • NDA・利用目的の範囲
  • 出力の事実関係
会社が決める
  • 使ってよいツールと設定
  • 許可を出す責任者
  • 事故の報告先
▲ 役割を3つに分けると、「AIを使ってよいか」の判断が現場で迷いにくくなる。
  • AIに任せること:自分が書いた文章の要約・言い換え、公開情報の整理、下書きの生成、社内ルール案のたたき台づくり
  • 人が確認すること:入力前に5区分に当たる情報が含まれていないか、NDAや利用目的の範囲に収まっているか、出力の事実関係(AIは誤った内容をもっともらしく書く)
  • 会社が決めること:使ってよいツールとプラン、設定(学習オフ・保持期間)、許可を出す責任者、事故が起きたときの報告先

勤務先で使うなら、上長・会社の確認が先

この記事で一番伝えたいのはここです。会社にまだAIのルールがない場合、「ルールがないから使ってよい」ではなく「ルールがないから確認する」が正解です。便利だからと自分の判断で顧客情報や取引先の図面を入力し、それが後から分かった場合、本人に悪意がなくても、取引先との信頼や就業規則上の問題につながることがあります。

確認の仕方は難しくありません。「この業務でAIを使いたい。入力するのはこの種類の情報。このツールのこのプランで、学習に使われない設定にする」と具体的に伝えれば、上長も判断しやすくなります。逆に、ルールを作る側の経営者や管理職は、従業員から相談が来たときに答えられる状態を先に作っておく必要があります。次の5ステップがその手順です。

社内ルールの作り方:5ステップ

AI利用の社内ルールを作る5ステップ

  1. 01

    棚卸し

    どの部署が、どの業務で、どんな情報を入れたいかを書き出す。禁止から始めず、使いたい場面から始める。

  2. 02

    区分

    出てきた情報を5区分のチェックリストに当てはめ、「入れてよい」「置き換えれば可」「入れない」に分ける。

  3. 03

    ツール指定

    学習利用・保管場所・第三者認証の3点を公式情報で確認し、使ってよいツールとプラン、設定を指定する。

  4. 04

    責任者と報告先

    新しい使い方の許可を出す人、事故や疑問が出たときの報告先を1人決める。小さな会社なら社長か総務担当で十分。

  5. 05

    説明と見直し

    全員に口頭で説明し、質問を受ける。ツールの規約は変わるので、半年に1回は見直し日を決めておく。

ルールの文章そのものは、AIにたたき台を作らせて構いません。入れるのは自社の業務と方針だけで、個人情報や機密は含まれないので、ここはAIの得意分野です。

社内AI利用ルールのたたき台を作るプロンプト(コピペOK)
あなたは中小企業の情報管理を支援する立場です。以下の条件で「生成AI利用ルール(社内向け・A4で1〜2枚)」のたたき台を作ってください。

会社の業種・規模:(例:従業員15名の金属加工業)
AIを使いたい業務:(例:見積書の文章整理、問い合わせメールの下書き、社内マニュアルの要約)
使ってよいツールとプラン:(例:ChatGPT Team、学習オフ設定)
入れてはいけない情報:
- 顧客・従業員の個人情報
- 取引先から預かった図面・単価・仕様書
- 自社の原価表・顧客リスト
- ID・パスワード・口座番号
- 他社の著作物

ルールに必ず入れる項目:
1. 目的(禁止のためではなく、安心して使うため)
2. 使ってよいツール・プラン・設定
3. 入れてはいけない情報の一覧と、置き換えれば使える例
4. 出力の事実確認を人が行うこと
5. 新しい使い方を始めるときの相談先
6. 事故や疑問が出たときの報告先
7. 見直しの時期

文体は命令口調にせず、従業員が読んで納得できる説明にしてください。

明日からできること

  • 自分が今使っているAIの設定画面を開き、学習利用の項目(ChatGPTなら「データコントロール」)がどうなっているかを確認する
  • 先週AIに入力した内容を思い出し、5区分のどれかに当たるものがなかったかを振り返る
  • 経営者・管理職なら、従業員に「AIを何に使いたいか」を聞く場を10分作る。そこが棚卸しの第一歩になる
  • 従業員の立場なら、使いたい業務と入れる情報の種類をメモにして、上長に相談する
  • 取引先とのNDAの「第三者への開示」条項を1社分だけ読んでみる
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自社の業務に合わせてルールを作り、ツールの選定や設定まで一緒に進めたい場合は、運営元の合同会社ICHI(愛知県豊川市)へご相談ください。社員向けの説明会や研修は、みかわAI学校の講座でも扱っています。

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参考情報(一次情報)

タグ
#生成AI#社内ルール#個人情報保護#情報漏えい対策#ChatGPT#Claude#Gemini#一次情報

MIKAWA AI PICKS編集部

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